私は今まで20以上のコーヒー農園を訪れ、そこで働く多くの女性たちを目にしました。赤ちゃんを抱えながら急斜面でチェリーを収穫する女性や、子供を連れて収穫したチェリーの入った重いバケツを運ぶ女性、家族の食事を作るため精選工場から急いで帰宅する女性、農園管理をしながら両親の介護をする女性など…。コーヒーを消費する国でも生産する国でも、女性とはコミュニティでかけがえのない存在であり、彼女たちが怪我や病気になってしまうと、職場だけでなく一番身近な家族をはじめコミュニティが苦しむことになるのです。また、コーヒー生産国のほとんどが発展途上国で、女性特有の健康促進や医療のサービスは少ないのが現状です。

そんなコーヒー生産国で子宮頸がんの早期発見・治療を目的とした活動をしている「Grounds for Health（グラウンズ フォー ヘルス）」というアメリカの非営利団体があります。団体スタッフの多くは女性で、同じ女性の立場を支援したいと強く思っておられる方が多く在籍しています。私はGrounds for Healthと小川珈琲の窓口を担当しており、私は彼女たちの優しくかつ力強いサポートと、仕事の向き合い方に刺激を受けながらコミュニケーションを重ねています。

小川珈琲は「KAORI」シリーズをはじめとする対象商品の売り上げの一部を団体へ寄付しています。「多くのお客様にコーヒーを飲んでいただきましたので、寄付ができそうです」とGrounds for Healthへお伝えをできることがとても嬉しく、誇りに思います。小川珈琲や日本の消費者の関心や努力を他国に発信することで世界との繋がりや、未来への想い、情熱を感じています。（総合開発部 海外事業開発課 新倉碧）