2022年8月15日、小川珈琲京都工場に、新しい設備が導入されました。
コーヒー豆の原材料である、生豆の入った麻袋を切断し、生豆を取り出す「開袋機」です。
コーヒー生産国から輸入されてくる麻袋には、1袋60kgから70kgの生豆が入っています。開袋機が導入される前は、焙煎工程の担当者がパレットに積まれた麻袋を1袋ずつ下ろし、袋を開け、精選設備へ投入していました。繁忙期になると、1日300袋以上の生豆を、担当者全員で協力しながら開封処理を行ってきました。
2021年4月、新入社員が焙煎工程に配属となりました。生豆の開封処理を始めてから2日目に、「先輩、腰が痛いです。」と相談を受けました。私は10年以上、特に疑問に思うこともなく、当たり前のこととしてこの業務に行ってきましたが、体に大変負担のかかる作業であったことに気づきました。新入社員のこの一言が、開袋機導入のきっかけとなりました。
開袋機の仕組みをご説明しますと、パレットに積まれた生豆をロボットアームが1袋ずつ取りにいき、回転する刃に麻袋を当てて、生豆を取り出します。私が入社した十数年前には想像もしなかった夢のような技術です。このように技術を取り入れてすべての人が働きやすい環境を作ることはSDGsにもつながり、持続可能な社会へ貢献できていると思うと感慨深いです。目の前の状況が当たり前のことではなく、もっと良い方向へ改善できるのではないか?今後もこのことを意識して、業務を行っていきたいと思います。(生産部 製造課 星川太志)