地球規模で問題となっている気候変動は、コーヒー栽培にも大きな影響を与えています。生産地から遠く離れた場所で生活をする私たち(消費者)も、生産者と同じ目線で問題に向き合い、解決策を考える必要があります。 コーヒー農家の貧困問題の解決を目指し、コーヒーの花、葉、枝、カスカラ(果肉部分)といったコーヒー栽培の「廃材」を原料とする[PROUD LIBERICA COFFEE SYRUP]が作られました。どのシロップも生き生きとした風味が特徴的で、「廃材」が原料であるとは驚きです。

 

私はバリスタとして、このシロップを使い4つのアレンジドリンクレシピを開発しました。ドリンクで表現したのは「コーヒー農園の情景」です。花のシロップは「白いコーヒーの花が一斉に開花する瞬間」を、葉のシロップは「葉っぱに滴る朝露」を、枝のシロップは「農園の土地と木々の匂い」を、カスカラのシロップは「収穫したばかりのコーヒーチェリーの味わい」を。「遠く離れた農園を近くに感じてもらい、『廃材』ではなく原料として、花、葉、枝、カスカラの生き生きした風味を存分に楽しんでもらいたい。」そんな想いを込めています。

 

「一杯のコーヒーからできること」として、小川珈琲ではさまざまな取り組みを行っています。直接お客様にコーヒーを提供するバリスタができることは、「美味しく伝える」ことだと私は考えています。意味のあるコーヒーこそ美味しく魅力的に伝えたい。この4つのアレンジドリンクをきっかけに、コーヒーの未来を考えていただける瞬間があればとても嬉しいです。(総合開発部 企画開発課 吉川寿子)

INFORMATION

PROUD LIBERICA COFFEE SYRUP(プラウドリベリカコーヒーシロップ)

世界のコーヒー消費量が増加する一歩で、フィリピン国内のコーヒー生産量は減少の一途をたどっています。生産者の貧困課題を解決するため、通常であれば捨てられてしまうコーヒーの花・葉・枝・カスカラ(コーヒーの実)を活用し、株式会社LIFULLと世界的バリスタの井崎英典氏がシロップを共同開発。これにより、フィリピンで栽培されるリベリカ種コーヒーを栽培する農家が新たな収入源を生み出すことができます。小川珈琲は株式会社LIFULLの食べることで社会課題に取り組むプロジェクト「地球料理-Earth Cuisine-」に賛同し、シロップを活用したコラボドリンクを小川珈琲直営店の一部店舗にて、期間限定12/16(金)まで提供しています。