考案したメニューが大ヒット
出産後、仕事をやめて子育てに専念していたのですが、二人の子供が小学生になり、自分も社会に出て働き始めようかなと考えていたときに、偶然お店の前を通ったのが「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」で働き始めたきっかけ。アルバイトの募集に応募し、キッチン担当を希望して入社しました。その時はキッチン担当スタッフがたくさんいらっしゃって。まずはホール担当として働きはじめ、その後、調理スタッフに欠員が出たタイミングでキッチンに移動しました。
私はもともと料理を学んだり、調理の仕事をしていたわけではなかったのですが、シェフをはじめ、上司や先輩スタッフたちに教えてもらいながら少しずつ仕事を覚えていきました。「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」では季節ごとにフードメニューを刷新しているのですが、当時のシェフに「私ならこんなメニューをやってみたい!」と伝えたんです。そうしたら、シェフがそのアイディアをメニュー開発会議に出せるように取り計らってくれて。 それが、今もモーニングメニューに残っている「アメリカンスタイルブレックファースト」。自分の考案したメニューが採用されたのはすごく嬉しかったです。
キッチンでの仕事にも慣れ、いろいろな仕事を任せてもらえるようになると、責任感が芽生えてきて。入社当時は社員になるつもりはまったくなかったのですが、もっと仕事の幅を広げたくて正社員になりました。社員になると、食材の発注だったり、原価率を気にしたり、経営面についてこと細かに考えなくてはいけないのですが、そういった仕事にやりがいを感じています。お客さまに喜んでいただきながら、会社の利益も出すにはどうしたらいいのか。経営に関わる数字を勉強することが現在の目標です。また、上司たちが皆さん、距離感が近くて働き手に寄り添ってくれるのも小川珈琲の良いところ。悩みの相談もしやすい環境なので、子を持つ人でも働きやすく、私も安心して正社員になれました。
 
          心掛けているのは、楽しく働ける雰囲気づくり
調理やフードメニューの開発のほか、新人スタッフの教育も私の仕事です。心掛けているのは、丁寧に楽しく働ける雰囲気づくり。同じことを毎日やっていると、誰しも新鮮さを失って飽きがきてしまうもの。だから、ポジションの入れ替えや、成長を実感できるような新しいチャレンジを促す声かけをしています。
お店はアルバイトスタッフがいてこそ。社員だけでは決して成り立ちません。メニュー開発も自分だけで完結させず、アルバイトさんたちに問いかけて、フィードバックがあったときには、取り入れられるかどうか、真剣に検討するようにしています。自分がシェフにそうしてもらったように。自分のアイデアが採用されるとすごく嬉しいし、仕事を続けていくためのモチベーションにもなると知っているからです。
先日、小川珈琲の京都工場を見学をして、お店に届くコーヒーがどれだけたくさんの人たちが関わっているかを知ることができました。そしてその全員のプロ意識の高さに感動しました。だからこそ70年以上続いてきたんだなと。そうしたプロフェッショナルたちと同じ会社で働いていることを嬉しく、頼もしく思ったことも後輩たちに伝えていきたいです。
 
       
                   
                   
                  