畑中 亜美

教わるから教えるへ」

バリスタを目指すための最高の環境

私は高校を卒業した後、調理師専門学校のカフェコースに入学し、カフェの開業に必要な料理や知識、技術を学んでいました。ある時、授業で外部講師の方にラテアートを見せていただく機会があったのですが、その時の振る舞いが素敵で。それがきっかけでバリスタという仕事に憧れるようになったんです。学校の先生に、地元の京都でいいコーヒー屋さんを紹介して欲しいと相談したら、「京都のコーヒー屋といえば『小川珈琲』」と勧めていただき、「小川珈琲 京都三条店」でアルバイトとして働きはじめました。

最初はホールスタッフとしてスタートしました。ラテアートの世界に惹かれて入社しましたが、当時はコーヒーに関する知識はほとんどなくて。苦労も不安もありましたが、先輩たちが優しく、熱心に教えてくれたおかげで、どんどんとコーヒーの世界にのめり込んでいきました。コーヒーが好きなスタッフが多く、新しいコーヒーの試飲や飲み比べ、勉強会などもあって、みんなで一緒に学ぼうという雰囲気があり、自然とコーヒーへの興味が深まります。「バリスタトレーニングプログラム」という小川珈琲独自の研修制度の存在も大きかったですね。希望すればアルバイトスタッフでも利用できる制度で、筆記テスト、実技審査ともにレベルが高いのですが、クリアすると自分がスキルアップしていることを実感できました。

仕事のやりがいは後輩の育成

仕事のやりがいは後輩の育成

アルバイト先の京都三条店はバールカウンターがあって、お客様と接する機会が多くありました。その頃は学んだ知識をお客さまに伝えたり、自分の淹れたコーヒーを楽しんでいただくことにやりがいを感じていました。正社員に登用された現在は「小川珈琲 本店」のバリスタとしてコーヒーを淹れるのが主な仕事ですが、その他にスタッフのトレーニングも担当しています。先輩たちが自分に教えてくれたように、今度は自分が後輩たちに、コーヒーの美味しさや楽しさ、プロとしての技術を伝えていきたい。 お客さまに喜んでいただくのはもちろんですが、今はトレーニングを通じてスタッフが成長すること、その喜びを還元してもらうことが嬉しいんです。

私がそうだったようにコーヒーの知識がなくても、コーヒーに携わる仕事がしたいという気持ちがあれば、続けられる仕事です。やる気を持って飛び込んできてくれた人にはできる限りのサポートをしたいと思っています。次のトレーナーを育成すること、それが現在のタスクですね。個人的な目標は、競技会でいい結果を残すこと。そのために、これからも日々、仲間たちと高めあい、自己研鑽に励みたいと思っています。